令和8年第2回京田辺市議会定例会開会 提出議案等の解説 vol.4

本会議

市議会に提出された2つの報告資料(「継続費」と「繰越明許費」の計算書)について、専門用語をかみ砕き、何が行われたのかを解説します。
 まず前提として、これら2つの資料は、どちらも「概ね計画的に、予算を翌年度(令和8年度)に持ち越して、事業を途切れなく進めます」という行政からの進捗報告です。

1. 報告第8号:継続費(けいぞくひ)について

そもそも「継続費」とは?

継続費は、「最初から数年かかることが分かっている超大型プロジェクト」に対して使われる仕組みです。あらかじめ数年分の総額を議会に認めてもらい、計画的にお金を使っていきます

対象事業:「防災備蓄倉庫等新築事業」

京田辺市の災害対策の要となる、新しい防災備蓄倉庫を建てるビッグプロジェクトです

  • 全体の計画: 総額 11億6,180万円 をかける一大事業です。
  • 令和7年度の動き:
    • この年は 2億2,850万円 の予算(予算現額)を組んでいました。
    • そのうち、実際に使った(または使う見込みの)金額は 1億5,072万円 です。
  • 翌年度への持ち越し:
    • 残った 7,778万円(残額)は、計画通り翌年度(令和8年度)に自動的に引き継がれ(翌年度逓次繰越額)、これからの建設費用に充てられます。

💰 こちらの財源内訳は?

この引き継ぐ7,778万円について、一般財源(市の税金など)は 322万円 です。残りは国や京都府からの補助金(国府支出金:3,136万円)や地方債(4,320万円)といった特定財源があてられています。

2. 報告第9号:繰越明許費(くりこしめいきょひ)について

そもそも「繰越明許費」とは?

本来、市の予算はその年度内(3月31日まで)に使い切るのが原則です。しかし、「工事の資材が届くのが遅れた」「国や京都府との調整に時間がかかった」などのやむを受けない理由で年度内に終わらなかった事業について、あらかじめ議会の承認を得て、翌年度にお金を持ち越して事業を継続する仕組みです

全体の状況

令和7年度の予算のうち、13の事業、合計約11億1,136万2,336円が翌年度に繰り越されました。 対象となった事業の予算総額(約17億785万8,000円)のうち、約65%を翌年に持ち越してしっかり完成させる計画です

💡 予算書にある「調定済未収入額」ってなに?

報告第9号の財源内訳(国府支出金やその他など)を見ると、いくつかの事業に「調定済未収入額(ちょうていずみみしゅうにゅうがく)」という難しい言葉が書かれています

これは、市民のみなさまに馴染みのある言葉に言い換えると「すでにもらえることが確定している(請求手続きも済んでいる)けれど、まだ市の手元に実際に入金されていないお金」のことです。

  • 通常の流れ: 工事が終わった後に、国や京都府から補助金が振り込まれたり、各種お金が入ってきたりします。
  • 繰越しのとき: 事業(工事)が翌年度にズレ込むため、令和7年度の時点ではまだ「入金待ち(未収入)」の状態になっています。
  • ポイント: 単なる「入ってくるかもしれない予定」ではなく、「もらえる権利が公的にカチッと確定しているお金(調定済)」ですので、将来の財源として非常に安全・確実なものです。翌年度に事業が進むにつれて、順次市に入金されます。

主な事業のピックアップと解説

市民生活に身近な主な事業の繰越状況は以下の通りです

  • 小学校・中学校の長寿命化事業(教育費)
    • 小学校長寿命化事業:1億4,890万円(全額繰越し)
    • 中学校長寿命化事業:5,860万円(全額繰越し)
    • 学校の校舎などを長く安全に使うための大規模改修です。ここでも小学校分として5,010万4,000円、中学校分として1,679万4,000円の補助金が「調定済未収入(入金確定・待ち)」として計上されています。
  • 道路整備事業(土木費)
    • 翌年度繰越額:4億4,422万3,636円(予算額5億1,820万円のうち大半)
    • 市内の道路を新しくしたり、きれいに直したりする事業です。ここでも、国や京都府からの補助金のうち1,315万6,000円、その他の特定財源1億451万9,000円が「調定済未収入」となっており、財源の裏付けがしっかり取れています。
  • 防災広場整備事業(消防費)
    • 翌年度繰越額:9,140万円(予算額1億2,000万円のうち大半)
    • 災害時に市民のみなさんの避難や活動の拠点となる広場の整備です。こちらも翌年度にしっかり形にします。

💰 繰り越すお金(財源)の内訳はどうなっている?

「市のお金(一般財源)」だけで賄うのではなく、国や京都府からの補助金(未収国府支出金:1億75,969,800円)や、国などから借りる低金利のお金(市債:644,700,000円)、その他の特定財源(104,519,000円)など、上に挙げた「調定済未収入額」も含めて、外部の資金を賢く約8割も活用しています。市民のみなさんの税金(一般財源)からの持ち出しは、全体の約17%(186,173,536円)に抑えられています

まとめ

  行政の予算書は数字や専門用語が多いですが、ひとつひとつ調べながら、じっくりと確認し、市の活動を把握していきます。

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